
丘の上で進む、静かな選別 ― 高槻・清水台と安岡寺町を歩いて
2025年12月29日
先日、高槻市の
清水台・安岡寺町5丁目を歩いた。
同じ「ニュータウン」でも、
街の表情は場所ごとに、はっきりと違っている。
清水台という場所
清水台は、高槻市北部の丘陵地に広がる住宅地。
1970年代以降に開発が進んだエリアで、
大阪市内への通勤圏として人気を集めてきた。
実際に歩いてみると、
- 坂は多い
- 敷地造成は大胆
- 道路から5〜7m上がった玄関も珍しくない
それでも今は、
子どもたちの姿が多く、空き家はまだ少ない。
建て替えも限定的で、
「世代交代の入口」に差しかかっている段階、
そんな印象を受けた。
安岡寺町5丁目 ― 少し先に進んだ時間
一方で、清水台の延長線上にある安岡寺町5丁目。
ここでは、
- 奥まったエリアほど古い住宅が多く
- 空き家は約1割
- さらに“空き家予備軍”が目立つ
建て替えは2割ほど。
ただし、50坪を超える立派な住宅ほど、
空き家になっているケースが多かった。
なぜ、立地で差が生まれるのか
今回の調査で感じたのは、
立地条件による“明確な選別”。
- 丘陵地の上
- 陽当たりが良い
- 見晴らしが開けている
こうした場所は建て替えが進みやすい。
一方で、
- 北向き
- 斜面がきつい
- 再建築や活用のハードルが高い
こうした土地では、
「住み継がれない家」が静かに増えている。
高槻市全体で起きていること
高槻市は今も人口規模を維持し、
再開発や新築供給も続いている。
しかしその一方で、
昭和期に開発されたニュータウンでは、
街の中で更新と停滞が同時に進行している。
これは衰退ではなく、
「次の使われ方を探している時間」なのかもしれない。
歩いて見えること
今回、
清水台・松ヶ丘・安岡寺町で見られた空き家
数は多くない。
けれど、
“今は動かないが、確実に考え始めている家”
が多いことは、はっきり感じられた。
街は、今日も静かに選別を続けている。
※本記事は現地を歩いた個人的な観察に基づくものです。


